注目!! [薬局・研修]突げきリポート

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第51回日本薬剤師会学術大会(2018年9月23〜24日)
in 石川県金沢市

ファーマジョイ東海コンサルチームです。
少し前になりますが、日本薬剤師会学術大会に参加して来ました。今回は、今年の学術大会で気になったテーマや、見聞きしたことを書かせていただきます。


●ICTの活用について
 地域医療連携向けのSNSを活用した事例がいくつも紹介されています。
 興味を持ったのが、(株)ストローハット社が提供しているNet4Uを活用した事例です。
 Net4Uでは、NSIPS(調剤システム連動の共通仕様)を利用して、調剤方法をアップロード出来るようになっており、薬局の参加数も多いとのこと。
いくつかの医療連携SNSを見ても、薬局の調剤情報をアップしている事例は少なく、「一般名処方やGE変更していたら、実際に服用している薬が分からないのに、不便はないのだろうか・・・」と以前から考えていたので、薬局も参加しやすくて良いと思いました。
また、ユニークな発表として、調剤後の患者さんにメールで体調変化を確認し、変化があると、Skypeで通話して、詳しく伺うというものでした。かかりつけ薬剤師指導料の算定要件に、「調剤後の服薬状況の把握・指導等を行う」とされているので、こういった手段は、薬剤師・患者さんともに負担が少なくて良いかもしれません。
電子お薬手帳でも、コミュニケーション機能を搭載したものが開発されているので、薬学管理の新しいカタチになるかも知れません。

●処方提案について
ここ2〜3年前から増えている印象がありますが、処方箋に記載された検査値を確認し、用量調整や処方変更を提案した報告が多くなっています。
たとえば、血清クレアチニン値(Cr)を確認し、クレアチニンクリアランス(CCr)やeGFRを算出し、添付文書に規定されている投与量と一致しているかを確認する。という要領です。
ファモチジンには、CCrに応じた投与量が設定されているので、減量したり、PPIに変更してもらうという事例が多く見られました。

●学会発表のために
 今年の大会では、「薬局薬剤師の研究のエビデンス化(論文作成)に向けた第一歩」というシンポジウムがありました。
 その中で、神戸薬科大学の波多江准教授の講演が非常に面白かったので紹介します。
 患者満足度アンケートを元に発表するというシナリオを想定し、よくある間違いについて例示しています。
 ×5段階評価(満足〜不満足)で調査したとすると、「満足」と「やや満足」をまとめている
  ⇒「やや満足」は、“少なからず不満”があると解釈すべき。「満足」に入らない。
 ×目の前でアンケートを書いてもらう・手渡しで受け取る
  ⇒本人が特定できるため、言いにくいことは書けない
 ×アンケートを取ると、「待ち時間に不満あり」が80%ある。待ち時間を短くすれば改善する?
  ⇒クロス解析をしてみると、待ち時間に不満があっても、総合満足度が高く、必死に待ち時間を短くしても、総合満足度はほとんど変わらない場合も。
 ×薬剤師は何でも自分でやらないといけない!
  ⇒医師は、解析を専門家に依頼する分業制に慣れている。薬剤師も専門家に相談して研究すれば良い。(共同演者・共著にするなど敬意を払いましょう)
という内容でした。

来年の山口大会から倫理審査が原則必要となるので、研究を行う上でとても参考になるお話でした。

このように、薬剤師会の学術大会ではシンポジウム・発表を通して、新鮮な他の薬局の取り組みを知ることが出来ます。
皆さんも足を運んで、新鮮な情報を得ましょう!また、自分たちの取り組みを発信していきましょう!!

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