注目!! [薬局・研修]突げきリポート

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2019年 年頭所感
in ファーマジョイ東海

ファーマジョイ東海の今井です。
年頭所感を社会全般のキーワードでみてみると、2010年「原点」・「グローバル」、2014年「変化」・「変革」、2018年「個の力」・「コンプライアンス」といった社会的変化に立ち向かうべく各企業のトップの方々の経営方針の変遷が見て取れます。昨年の「個の力」は、社員個々の資質向上に企業成長を期待し、日本ブランドを揺るがす企業不祥事への注力のための「コンプライアンス」であったのではないかと思います。
昨年の薬局業界も、ある意味他の業界と同様な状況であり、医薬分業の改革第二弾の調剤報酬改定がなされ、調剤企業の多くは、経営方針の転換に翻弄されたのではないでしょうか?
日本の医薬分業は「薬漬け医療」の解消を図る政策で推進されてきたといっても過言ではありません。20年以上も掛けて薬価制度により国民の財産である「薬の利益」によって支えられる医療が変革を遂げてきた中、薬局の業態は、処方箋に基づく調剤に特化して、薄利になった薬価差益でも十分に利益が得られるものとなっていました。しかし、薬物治療の適正化に十分機能できなかったこの仕組みでは、「薬漬け医療」の解消策に限界となった時点で見直しが必要になるのではと考えられます。6万軒に迫る薬局過剰の時代に、なるべくして「医薬分業の批判」が始まり、薬局の制度改革に2015年「患者のための薬局ビジョン」が発出されたように感じています。
2019年は、▽具体的な地域包括ケアへの参画、▽健康サポート薬局への対応、▽消費税対応、▽医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)の改正への対応___など多くの課題をどのようにクリアしていくかが薬局経営の課題となるでしょう。そのために薬局薬剤師は、「対物から対人」業務に視点を変えて行動変容をするだけではなく、「患者に対する固有のサービス」といった強みを専門職として持つことが必要になってくるでしょう。世界的な薬剤師改革を見ても、セルフメディケーションの観点を重視すること、調剤報酬ありきの規定事項を行える薬剤師から患者に選ばれる健康管理の支援者の立ち位置を確立する必要があります。
薬機法改正の主要事項では「服薬期間中のフォロー」、「調剤録への記載」が義務化され、開設者の順守事項にも盛り込んで違反行為に対し罰則とする見込み、患者の服薬管理に責任を持つ必要性を重視され、これまでの医薬分業政策とは大きく転換されることになるでしょう。
薬剤師の役割は、処方箋を中心に患者情報を捉える服薬管理から、患者情報を基に処方箋の適正の判断をし、服薬期間中も患者状態把握を行うことで薬物療法に責任を果たすことができる、まさに「患者のための薬局ビジョン(服薬情報の一元的・継続的管理とそれに基づく薬学的管理・指導)」に転換を求められることになります。
薬機法改正が発出されれば、薬剤師として「個の変革」が求められ「これまでどおりで、まだいける」という選択肢はもうどこにもなくなります。この先、全般的な薬剤師職務を果たしていくことは難しくなりますので、患者マーケティング能力と自身の強み(得意分野を持つこと)がこれからの薬剤師をのぞむことに重要になるのではないかと思います。どんな患者さんの支援ができるか、患者さんの視点で考えられることから、法改正の前から始めていきませんか?

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