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ポリファーマシーについて考える その1
in ファーマジョイ東海






ファーマジョイ東海 コンサルチームです。
今回は、ポリファーマシーについてシリーズでお伝えします。
平成30年改定で、「服用薬剤調整支援料」がポリファーマシー対策の報酬として新設されましたが、「どうすればお薬が減らせるのか?」イメージがしにくいものです。
ポリファーマシーについて、一度立ち返りながら、減薬提案出来る方法を考えて行きます。

【定義】
ポリファーマシーとは、他剤服用の中でも薬物有害事象のリスク増加、服薬過誤、服薬アドヒアランス低下などの問題につながる状態をいい、重複投薬や不適切な処方を含むこともあります。
患者の病態、生活環境により適切な処方は異なる為、何種類以上からポリファーマシーとするか厳密な定義はありませんが、6種類以上で薬物有害事象の発生頻度が増加するという報告があり、5〜6種類以上が目安とされています。
平成30年改定で「服用薬剤調整支援料」が新設されましたが、この算定要件にも「6種類以上の内服薬」と条件がついています。

【原因】
ポリファーマシーの原因として、寿命の延長(慢性疾患が増える)、予防医療の増加、臓器別診療、複数医療機関・診療科の受診とその連携不足、薬物有害事象(副作用)に薬剤で対処し続ける悪循環、定期的な見直しがされていないDO処方などが挙げられます。

【問題】
ポリファーマシーの問題として、服薬アドヒアランスの低下、薬物相互作用、薬物有害事象、薬剤費の増加などが挙げられます。
筆者の経験ですが、高齢女性の患者さんが高Ca血症になり、内科で甲状腺機能亢進症を疑われ、総合病院であれこれ調べられても原因が分からない。私が骨の薬を飲んでいないか尋ねると、ビタミンD製剤を服用していることが分かり、中止すると血清Ca値が正常になりました。
このように、副作用が原因にも関わらず、新たな疾患を疑われて、無駄な検査が行われれば、その影響は薬剤費だけではありません。

【薬局で取り組むポリファーマシー対策】
ポリファーマシーへの対応は、かかりつけ薬剤師が服用薬を一元管理することで解消出来ます。
特に、高齢患者に介入する際は、加齢による生理的な変化、認知機能・日常生活動作などを考慮し、ポリファーマシーの問題点の確認、薬物療法適正化の検討、薬学的管理、患者啓発を行なうことが求められています。
近年は、処方箋に臨床検査値を記載する医療機関が増え、地域医療連携システムからカルテ情報参照できる機会も増えました。得られた血清クレアチニン値からeGFRやCCrを試算し、投与量を是正したり、処方削除した事例が学会でも多く発表されているので、参考になります。

普段から、お薬手帳の持参、服薬アドヒアランス向上の為の指導、薬物治療より生活習慣の改善が望ましいことなどを、患者・家族へ説明することで、ポリファーマシーを防止しやすくなります。

次回は、減薬・変更提案すべき高齢者に注意が必要な薬剤について紹介いたします。

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